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■さかのぼって読む



2003 1/5
初詣に山へ。お参りの後、ふと広場の脇から小道があるのに気がついた。しかもロープが張ってある立ち入り禁止の道だ。だ〜れもいないのをいいことに踏み入ってみた。山の中というかんじで急に薄暗く、自分の足音はもちろんだが、ざわざわと風の音、ぴきっぴきっと枝がきしむ音、鳥の羽ばたきや葉の揺れる音、いろいろ私を取り囲むように聞こえてくる。どうしてだか突然ケモノのにおいまでしてくる。(糞?)山育ちではないわたしにはこの雰囲気が新鮮で、ぞくぞくするものがあった。
でも、ここが立ち入り禁止でなかったら、もうちょっと感度は鈍くなっていたかも、とも思う。数日たった今でもここまで余韻は残っていないのではないだろうか。
--そういえば以前、お酒を飲んだ帰りに工事中のビルに忍び込んでみたことがある。かつん、かつん、と足場をちょっとだけ渡ってみた。その響く音が、秘密めいていてたまらない。頭の中のイメージ画像はすっかりサイバーアクション映画のワンシーンだ。ただの酔っ払いなのに。
大人になると日常的に冒険が少なくなっていくけれど、たまにこんな機会があるといい。新年、ささいなことでリフレッシュ。



11/17
ふれあいまつり。小学生&村の人々の反応には感激した。特に小学生は体育館に入るなり、「あッ!なんだあれ!!」とおもむろに指を差し、そばまで来るといきなり作品にまたがってみたり、ゆすってみたり、ぺしぺしたたいてみたりと、じっとはしていない。私はそしらぬ顔で近くから様子をうかがっていたのだけど、ハラハラしてたまらなかった。(とってもうれしいんだけど)
まさかまたがるだなんて考えもしなかったから、それなりの強度しかない。作品はそれでもなんとか持ちこたえてくれたから良かったけど。
ギャラリーのように緊張感のある空間ではないせいか、みんな自然体で見てくれたような感じがする。作っていてよかったな。参加してよかったな。来年もやるぞーっと。でももっともっと頑丈なのにしなきゃな。
本日の収穫/人の喜ぶ顔、声。サツマイモ。



11/16
大分の木工所跡に引っ越して2カ月が過ぎた。登山口近くという土地柄、最初は制作場所&住居と割り切っていたのだけれど、ここでは予想外のことが起きている。作品の一部を敷地に無造作に置いているだけでも、「これ、見せて」と人が訪ねてきてくれるのだ。そして楽しそうに見て、いろいろと感想を言ってくれる。反応もダイレクトだ。郵便屋さんも配達ついでにしばらく立ちよって「私はこれが好きだわ!」とひとつを指さしてくれた。こういうことはものすごくうれしい。
今まではあまり考えたことがなかったけれど、地方のパワーってすごいんじゃないじゃないだろうか。気さくで明るい人たちに支えられていることをじわじわと実感しはじめてきた今日この頃。
そして明日、地域のふれあいまつりなるものに、近所の人の勧めで出品することに。展示場所は小学校体育館。大勢の子供に見せるのははじめてだ。ドキドキ。



10/26
そういえば10代の頃気になっていた事柄はどこへいったのだろう。
あの頃は暇だからいろんなことを考えていた。
いまは? 興味を失ったわけではない。
自分の中にしまってあるのは確かなこと。
突き詰めて考えることを面倒がってはいけない。



10/13
(小品)



10/8
見知らぬ土地に行ったときなど、全く自分が予期しなかった、もしくは経験していない空気に包まれることがある。それは日常的な光景とは違うほうが当然はっきりしている。このなんともいえない感覚が、わたしはたまらなく好きだ。
トルコのカッパドキアはなかでも強烈で、あの奇妙な世界の中に(土地に人にはなんでもないのだろうけど)ぽつんとひとり佇むと、わたしにとって知っているのはわたしの存在だけなんだけど、ごく自然に自分が"だれでもない"ような感覚がしてくる。これがまた気持ちいい。
きっとそれを求めて旅がしたくなるのだと思う。
秋の夜長、異郷の地に思いを馳せて。



8/5?
しゃれたランプシェードを作ろうとして(これが?)途中で失敗。なんかヘンだったのでサングラスをかけてみた。みうらじゅんみたい。




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